ブラックになってしまったからこそ知っておくこと
遅延や延滞を繰り返したり、複数の消費者金融会社で借入をして借金苦の果てに自己破産をしたなど、返済事故によって、すべての金融機関からの借入ができなくなった人を、一般的に“ブラック”と呼びます。また“ブラックリスト”なんて言葉でも表現されますが、実際にはブラックリストというものはありません。
これは個人信用情報という、金融機関での借入の個人記録を管理している機関があって、そこに返済事故の記録がある状態の人のことを示す言葉なのです。この個人信用情報は、すべての金融機関が共通で閲覧できます。
それには理由があって、銀行法の下で経営している銀行とは違い、賃金業法の下で経営している消費者金融には総量規制というものがあり、貸付は借入する人の年収の3分の1までと定めている法律があるのが、ひとつの理由です。
この総量規制で定められいる、年収の3分の1というのは、“すべての賃金業からの借入の合計”ということになっているため、情報を共有して総量規制オーバーにならないような形で貸付をしなくてはいけないからなどです。銀行法で経営している消費者金融もあるので、この場合には総量規制対象外にはなっていますが、それでもその消費者金融会社の条件に適った場合にのみ、総量規制をオーバーした貸付はしないので、厳しい審査を通らない限りは総量規制以上の借入は難しいのが現状です。
さて、ブラックになってしまった人は、この個人信用情報に返済事故記録が残っているわけですが、この記録は永久的なものではありません。返済事故の度合いにもよりますが、短くて3年程度、平均的には5?7年残るとされています。あまりにも酷い場合にはそれ以上の年数、記録が残るため、年数を断言することは出来ません。
この個人信用情報を管理している機関が複数あります。インターネットで調べればどこが管理しているかがわかります。その機関に連絡をして資料を取り寄せることができるため、自分の個人信用情報がどのような状態になっているかを確認することが可能です。
つまり、調べた時に返済事故記録が消えていれば、また借入をすることが可能になります。ですから、ブラックになった後、もしもまた借入を希望するようであれば、この個人信用情報を一度チェックしておく必要があります。
もしもブラックの状態で新たな借入を申し込んだ場合、さらに記録として残ってしまうため、借入できるようになるまでの期間を自ら延長してしまう結果になってしまうからです。
一度ブラックになってしまった人は、記録が消えて、再び借入が出来るようになったとしても、今後は無理な借入だけはしないように気をつけることも忘れないで下さい。